教員の働き方改革、無理がありません…?
教員の働き方改革が盛んに叫ばれています。
私が働く地域では、
「5時に学校を閉めます!」
と、教頭先生が宣言したり、
「部活終了後は、電話を自動音声にします!」
と、教務主任が設定したり…
労働時間をなんとかしようとしているようです。
本当にこれで負担は減るのでしょうか…。
私は、これだけではいけないと思います。
いろんな原因が内包していると思いますが、思いつくままに羅列しようと思います。
①若手教員の増加
大量退職時代の昨今、
どんどん若い先生が入ってきています。
私も、若い先生の中ではリーダー的な年齢に差し掛かってきました。
新卒の講師、新規採用の教諭など、
どうしても指導の時間が入ります。
教員にOJTの時間はほとんどないため、
本当に「一緒に」やらないとにっちもさっちもいかない場面に多く遭遇します。
一人で仕事ができるようになるには数年必要でしょうし、
教員を効率よく育てるための初任者研修の制度なのでしょうが、
1年、2年の経験では足らないと思います。
当然、失敗しますし、そのリカバリーもしなければいけません。
仕事を効率よく行うという面では、マイナスでしょう。
②公務員という安定性
社会生活を送る上では、安定感抜群ですので
恩恵を受けることができます。
しかし、やはり人間である以上
個々の能力には差があるわけで、
経験年数と仕事の出来具合というのは、
比例しているとは思えない状況にあります。
効率よくバリバリ仕事を進める人、
能力不足で足を引っ張りがちな人、
現状では、同じように経験してきたのであれば
ほぼ同一賃金なのですね。
教員が皆、「スキマ時間も使って、どんどんすすめるぞ!!」
という意識を持てば、職員室の消灯時間は早くなると思いますが、
まず「仕事を効率よく進めよう」という意識に差があるように思います。
仕事の内容を評価して、賃金に反映させようという動きがありますが、
仕事の効率性を上げようという意識までは影響していないと思います。
③人数不足
足らないです。
教育にお金をかけるつもりもないようですし、
改善はしないでしょう。
印刷や掲示など、教員でなくてもできる仕事をアルバイトさんに任せる
いわゆる「公務アシスタント」という方を配置している自治体もあります。
そういった取り組みが進んでいくといいのですが…。
④進まない情報化
ベテラン先生は機械に弱いです。
何度も何度もワードやエクセルの使い方を情報担当が教えます。
覚えません。
何度も何度も同じことを聞きます。
変化の著しい世の中を生きていく子どもたちに
変化に対応できるよう、育てていきましょう!
だったら、先生も変化に対応できるようにならなければ…。
学校に配備されているネットワークを有効に使えば、
職員会議で周知する内容を一瞬で広めることができるはず。
そういった機能もすでにある。でも使わない。のびる会議。
「一緒に働いているのに、顔を合わせて話す場がないのは寂しい」
という理由で朝礼を設定した校長がいました。
寂しいから、朝礼をするの…?
物理的に人々が集合しなければ情報交換ができない時代ではないと思います。
適材適所で、情報化に適応していきたいものです。
ざっとあげましたが、まだまだありそうです。
教員の働き方改革は、かんたんにはいかないでしょう…。
8時から始業だが、7時半には子供がいる。
17時に終業だが、19時まで部活動をやっている。
時間はどうにもなりません。
更に要求がエスカレートする保護者、地域にどう対応していくか。
問題が山積しています。